三越伊勢丹グループでは、2012年よりアートの力で東日本大震災の復興支援を行う活動として、「KISS THE HEART アート&チャリティプログラム」をスタートしました。この活動は、アート作品のチャリティ・オークションにより被災地を継続的に支援するとともに、若手アーティストに作品発表の場を提供するという2つの側面をもった取り組みで、オークションの売上は、被災地の子どもたちとその家族をアートを通じて支援する「こども芸術の家」の活動に寄付をしています。
「こども芸術の家」は、被災地の子どもたちが芸術に親しむ心を育み、次代を担う大人になっていくことを願うプロジェクトで、東北芸術工科大学の東北復興支援機構(TRSO)が企画・運営を行っています。寄付金は、美術・図工の学習体験や、食×アートのピクニックイベント「ふくしましま」などの活動に役立てられています。
11月2日(日)には、山形県村上市の農村文化保存伝承館で、東日本大震災後に山形県内に転入されたご家族や、福島県内にお住まいのご家族約100人を対象としたイベント「ふくしましま2014」が開催されました。
「ふくしましま2014」では、山形ガールズ農場の収穫体験や、そば匠の手ほどきによるそば打ち体験、もの作りワークショップなど、盛りだくさんのイベントを開催。伊勢丹クリスマスキャンペーンを彩るアーティストとしても人気の、画家・絵本作家であるミロコマチコさんによる“トナカイの角と顔をデザインするワークショップ”や、山伏でもあるイラストレーター坂本大三郎さんのワークショップも設けられ、参加者の皆さまの笑顔があふれるひとときとなりました。
(株)三越伊勢丹グループでは、ホルムアルデヒド(ホルマリン)健康被害からお客さまを守り、「有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律」を順守するために、新規のお取り引きを開始する際には、お取組先(取引先)より代表商品のホルマリン検査データを提出いただいています。その検査データをもとに品質管理担当が、お取組先の「商品に対する安全性の管理状況」を確認しています。
また、品質管理担当では、ホルマリンによる健康被害を受けやすいために、規制の厳しいベビー(生後24カ月以内の乳幼児)用の商品を展開するお買場(売場)で、年に2回、シーズン商品の入替時期や、お買場のリモデル・新規ブランド導入時の内装・什器変更の際に、空気中に含まれるホルマリン量を測定・確認することで、商品への移染を防ぐ「安全・安心な環境づくり」を推進しています。併せて、お取組先の管理体制を把握し、未検査の商品展開を防ぐために、すでに展開しているホルマリン規制対象商品の、ホルマリン検査データの提出をお取組先に要請し、確認を行う取り組みも実施しています。
11月21日(金)には、伊勢丹新宿本店本館6階、リモデル工事が進行中のベビー&キッズ用品を展開するお買場内、34カ所でホルマリン測定器による空気測定と、ホルマリン規制対象商品のリストアップを行い、検査データの提出をお取組先に要請しました。(11月25日(火)三越日本橋本店新館6階、11月26日(水)三越銀座店10階、各々のベビー&キッズ用品フロアで空気測定を実施)
お買場での空気測定結果は、後日、実施店舗の担当部署へ報告書として提出。情報の共有化を図るとともに、お買場のホルマリンリスクを排除し、「お客さまの安全・安心」および「企業としての社会的信用」を維持する取り組みとして、今後も継続していきます。
(株)三越伊勢丹ホールディングス 営業本部店舗政策部営業コンプライアンス担当品質管理では、法令順守を徹底し、事故を未然に防ぐための取り組みとして、催物会場で実施する短期間の催事について、商品・プライスカード・店頭表示の点検と、設備・環境を中心とした衛生面の点検を行っています。
11月18日(火)には、伊勢丹新宿本店で19日(水)から24日(月)の6日間、2会場で展開する催事の商品についての点検確認を行いました。
輸入シャンパーニュを大きく展開する6階催物場の「ノエル・ア・ラ・モード~シャンパーニュの祭典~」では、義務付けられている商品本体への品名、容量、アルコール分などの邦文記載の有無や、プライスカード・POPといった店頭表示について点検するとともに、店頭で試飲サービスを行う際に設置される、手洗いシンクの環境確認を行うなどの、衛生点検も実施しました。
7階催物場で開催した、ニューヨークの最新のライフスタイルを提案する「マイ ニューヨーク ライフ アット イセタンメンズ」では、カップケーキやお茶などの、商品・プライスカード・店頭表示について不適切な表示がないか、シンク・製氷機などの什器が計画図面どおりに設置され、衛生面で問題がないか、などの点検確認を行いました。
この結果は、催事担当者にフィードバックし、情報を共有することで、適正表示や衛生面に対する意識を高め、今後の改善や安全・安心への意識向上につなげていきます。
9月13日から11月24日まで、東京都文京区立森鴎外記念館で、森鴎外と三越との関わりに焦点をあてた特別展「流行をつくる-三越と鴎外-」が開催されました。
日本で初めて「デパートメントストア宣言」した三越は、「流行は意識してつくるもの」として、商業PR誌の発行、「流行研究会」などの広報文化活動を積極的に展開し、文豪森鴎外は家族とともに、これらの活動に関わっていました。特別展では当時の写真や鴎外の家族によって書き記された三越の思い出から、明治30年代~大正初めまでの三越を振り返り、PR誌や書簡などの資料を交えながら、三越が手掛けた流行戦略や文化活動と鴎外の関わりが紹介されました。
今回の特別展にあたり、三越伊勢丹ホールディングス史料室の所蔵史料から、商業PR誌、宣伝ポスター、歴代包装紙、絵はがきなどを出品。また三越の写真帖からの画像提供などの協力をいたしました。
森鴎外記念館の情報はこちらから http://moriogai-kinenkan.jp/
(株)三越伊勢丹グループの関係会社である(株)伊勢丹会館では、管理運営する会館内13店舗のテナント飲食店で、お客さまが安全・安心にお過ごしいただけるように、安全、衛生、メニュー表示などの点検活動や店長会議などの情報共有ミーティングを行っています。
この取り組みを計画的に実施するために、あらかじめ半期ごとのスケジュールを立てて、各店舗へ発信。また毎月のスケジュールは、会館事務所の掲示板を利用して可視化することで、情報の共有化を図り、取り組みに対する重要性の再確認を行っています。
11月10日(月)には、点検活動の一つである「メニュー表示点検」を行いました。これは毎月2回、会館の総務部長が13店舗を巡回し、各店舗の店長、料理長立ち会いのもと、メニュー表や店頭表示の品質・産地・ブランドの記載を確認するとともに、表示する際の注意点を指導するなど、各店舗とのコミュニケーションを強化し、事故を未然に防ぐための取り組みです。
この結果は、毎月の店長会でフィードバックし、情報共有の強化を図ることで、不適切な表示に対する注意喚起を促し、各店舗の食の安全・安心に対する意識の向上に役立てています。
(株)三越伊勢丹ホールディングスでは、各店舗が法令遵守を徹底し、お客さまに安全・安心な食を継続してご提供するための取り組みとして、食品フロア厨房施設の「衛生点検」を実施しています。
これは、営業本部店舗政策部営業コンプライアンス担当品質管理主導のもと、各店舗の食品担当、総務担当が連携し、事故を未然に防ぐ取り組みの一つとして行っているものです。
9月10日(水)には、品質管理と三越多摩センター店食品、総務の各担当、食品衛生顧問が、同店食品フロアの厨房をはじめ、倉庫、冷蔵庫、冷凍庫などの施設を巡回し、点検を行いました。
衛生点検は、食品衛生責任者の掲示、排水溝、壁、天井、手洗い設備などの衛生環境をはじめ、18項目にわたる確認事項を記載した「衛生点検表」に沿って進められ、各項目を減点方式で採点。前回からの累積点数で改善度の進捗状況を把握し、品質管理と店舗の食品、総務担当で行われる点検後ミーティングで、情報の共有化を図っています。
この結果は後日報告書としてまとめ、実施店舗にフィードバック。今後の改善を図るとともに、各店舗の安全・安心への意識向上につなげています。
三越伊勢丹グループでは、本業を通じたCSR活動の一環として、「日本を元気にしていく」という志のもと、作り手と使い手(お客さま)をつなげる役割を担っていきたいと考えています。
2011年度からは、培ってきた商品開発力と百貨店という場を生かした取り組みとして、「JAPAN SENSES(ジャパン センスィズ)」を伊勢丹新宿本店、三越日本橋本店、三越銀座店で実施し、日本の伝統や技術が宿る商品を、新しい価値としてお客さまにご紹介しています。
2014年度のテーマは、「思いやりとやさしさ」。今回は、東日本大震災後の風評被害を受けた産地に対する応援の意を込めて「東北」にフォーカスし、岩手県商工労働観光部産業経済交流課と連携を図りながら、地方・地域との取り組みを強化した商品をご提案しています。
伊勢丹新宿本店 本館5階リビングフロア ウエストパークでは「いわてのてしごとストーリー」と題して、岩手の風土が育んだ手仕事の数々をご紹介します。
重ねた時間が輝きとなる…漆 炎が生む美しき道具…鉄器 自然の恵みを使う歓び…木
愛おしみの心が宿る…裂き織 一本を立体にする技…つる籠
今回は、5つのカテゴリーの商品をクローズアップし、「日常使いの“道具”を長く使うことで“愛用品”にしていく」という日本の「美意識」にスポットを当て、日本人の本来もっている「思いやりとやさしさ」を改めて発信することに取り組んでいます。
同会期中、三越日本橋本店本館5階デイリー和食器&キッチン雑貨では「南部鉄器特集」、三越銀座店8階シーズンズでは「岩手のモノヅクリ」と題して、岩手の手仕事の数々をご紹介します。
(株)三越伊勢丹 営業本部 基幹店事業部
リビング統括部 リビング商品部和食器バイヤー
北山 益幸さん
今回の地域クローズアップ「東北」と、テーマである「思いやりとやさしさ」。この2つのキーワードを踏まえ、産地を回り、作り手の方々にふれながら考えた結果、今回は「良いものを長く使う」という、日本人の美意識を再認識することで、「道具」を「愛用品」に昇華させて、改めてスポットをあててみようと思いました。
これまでのJAPAN SENSESでは、「伝統×デザイナー」のようなコラボレーションの取り組みとしての「つなぐ」役目を担い、商品を紹介してきました。今回展開する商品は、地元の材料を使い、地元の作り手一人ひとりが、丁寧に手仕事で仕上げた商品の数々です。たとえば、「浄法寺漆の器」はシンプルなデザインですが、国産漆を塗っては乾かすという作業を繰り返すことで、丈夫で使い込むほど深いつやが現れます。時間が経つほど魅力が増してくるのです。多くのお客さまに、このような日常使いの「良い道具」を長く使う楽しみを味わっていただきたいと思いました。丁寧な手仕事により生まれた商品をぜひ直接手に取ってご覧いただき、「愛用品」を選んでいただければと思います。
三越多摩センター店では、9月9日(火)から11日(木)の3日間、多摩市教育委員会の依頼を受け、多摩市立中学校の生徒の皆さんによる職場体験学習を実施しました。
これは市内の中学校が、望ましい社会性・勤労観・職場観を育成し、生徒が自分の生き方を考えるきっかけにするとともに、自立や社会参加を促すことを目的として実施しているカリキュラムで、三越多摩センター店は、多摩市職場体験受け入れ事業所として参加し、活動を受け入れています。
今回は、多摩市立青陵中学校の2年生3人が体験学習に参加。3日間、10時30分から15時30分まで、コーヒーショップ、鮮魚店、清掃などの職場を日替わりで体験学習しました。店頭からはうかがえない裏方の実務も体験したことで、仕事の幅の広がりを認識した生徒の皆さんからは、新鮮な感動の声が寄せられました。
この職場体験は、「キャリア学習」の成果として各自発表する機会が設けられ、学校内で共有されます。生徒の皆さんの、今後の進路を考える重要な社会体験となります。
今後も、地域社会のお役に立つ取り組みを通じて、次世代を担う地域の皆さまとのつながりを深め、地域貢献に取り組んでいきます。
8月26日(火)、三越銀座店で「第1回 食品衛生講習会」が開催され、店内のレストラン、カフェ25店舗の店長、料理長が出席しました。
これまでは月1回、担当セールスマネージャーが、レストラン、カフェ店長との個別面談を行っていましたが、新たに全ショップ対象の「食品衛生講習会」を開催し、双方向のコミュニケーションの強化と、安全・安心に対する意識の向上を図っています。
第1回講習会では、三越銀座店としてのルール、マナーの再確認・徹底と、メニュー管理台帳の好事例の共有などに加え、本社営業コンプライアンス品質管理担当から、衛生点検のポイントと優良誤認表示について、注意喚起と確認事項の説明がありました。
これからも、三越銀座店では、お客さまに安心してご飲食いただくために、品質管理担当と連携を深めながら、食品に関する事故防止への取り組みを継続して行ってまいります。
(株)三越伊勢丹ホールディングス 営業本部店舗政策部営業コンプライアンス担当品質管理では、各店舗の食の安全・安心に対する意識を高め、法令遵守を徹底するための取り組みの一つとして、レストラン・食品フロアのメニュー・店頭表示の点検を行っています。
お客さまに安心してお召し上がりいただけるように、メニューや店頭表示における産地・ブランド名称などの特徴表記や、米トレーサビリティの適切な運用状況を確認するとともに、産地証明書などの保管徹底について指導を行っています。また、事故を未然に防ぐために、現場担当者との情報の共有化やコミュニケーションの強化に取り組んでいます。
8月1日(金)には、伊勢丹府中店レストラン・喫茶14店舗をはじめ、食品フロアの各ショップを品質管理担当者と担当セールスマネージャーが巡回しました。産地などが記載されたメニュー・店頭表示に対して証明書を確認するとともに、お取組先の各レストラン厨房スタッフやスタイリストと、適正表示や書類保管の確認を行いました。
この結果は報告書としてまとめ、実施店舗にフィードバックし、今後の改善を図るとともに、各店舗の食の安全・安心への意識向上に役立てています。
CSRニュースでは、2013年度に実施したWeb アンケートで、お客さまの関心が高かった「食の安全・安心」について、定期的に活動状況をご紹介して参りました。#3では、伊勢丹新宿本店食品・レストラン営業部の、お客さまに安全で安心な、お食事とサービスのご提供をするための取り組みをご紹介します。
食品・レストラン営業部では、伊勢丹新宿本店の5つの建物に点在する、レストラン、カフェ合計29店舗とのコミュニケーション強化を図るために、担当のセールスマネージャーが29店舗の店長と、情報共有ミーティングを毎月一回実施しています。
2013年11月からは、新たに29店舗厨房長も参加し、「食品・レストラン営業部レストラン、カフェ担当 店長、厨房長会」として、フロアのスタッフから厨房内のスタッフに至るまで、双方向コミュニケーション強化を図るミーティングとして、活動の幅を広げています。ミーティングは、従来行っていた伊勢丹新宿本店としてのルールやマナーの確認・徹底、お客さまの声の共有に加え、食品統括部コンプライアンス担当による、気温の変化に応じた食品衛生上の留意点や、優良誤認表示に対する注意喚起など、拡充した情報の共有化を進めています。
今後も伊勢丹新宿本店のレストラン、カフェ各店舗で、お客さまが安全・安心に楽しくお過ごしいただくために、食品・レストラン営業部主導による法令遵守の徹底や、情報の共有化のためのコミュニケーション強化を図り、事故の再発防止に取り組んでいきます。
2014年7月10日(木)、(株)三越伊勢丹ホールディングスの関係会社である(株)三越環境デザイン(※)は、近隣の東京都立城南特別支援学校(所在地:大田区東六郷)と合同避難訓練を実施しました。
この訓練は、東京湾北部沖地震により津波が発生したことを想定した避難訓練で、2012年から蒲田消防署六郷出張所と東京都立城南特別支援学校の要請を受けて、年に3回実施しています。
訓練当日は、同校より避難要請の連絡を受けた(株)三越環境デザイン社員有志9人が、同校の玄関に駆け付け、集まった生徒の皆さんの車いすを押すお手伝いをしながら、隣接する都立六郷工科高校の玄関まで避難しました。生徒の皆さんの多くが車いすを利用している城南特別支援学校では、避難の際に多くの人手が必要になります。同校と支援協定を締結し、積極的に支援している(株)三越環境デザインの姿勢に対して、同校の沖山校長から感謝の言葉が贈られました。
(株)三越環境デザインでは、地域社会との関係を深め、継続的に支援していくことを、重要な地域コミュニティ参画の一つとして、今後も取り組んでいきます。
三越伊勢丹グループは、継続的な東北復興支援として「瓦礫を活かす 森の長城プロジェクト」の活動に参画しています。
昨年秋のドングリ拾いの活動※に続いて、第2回は、2014年6月12日(木)宮城県の岩沼市にて、三越伊勢丹グループ単独の植樹活動を実施しました。
当日は、当社会長の石塚、社長の大西と全国の各店に所属する優秀スタイリスト(販売員)である「エバーグリーン」57名と仙台店勤務の新入社員をはじめとする有志16名他を含め、総勢87名が参加しました。
今回は、岩沼市が被災した沿岸の跡地に、震災がれきなどを使って築造した「千年希望の丘」に、緑の森の防潮堤を築くために、シイ、タブ、カシ類など土地本来の広葉樹全16種類約600本を、約200m2の土地に植樹をしました。
活動を始めるにあたり、震災により尊い命を失ったすべての人々のご冥福を祈って参加者全員で黙祷を捧げました。
岩沼市の井口経明市長(6月12日時点)より、「慰霊碑のある『千年希望の丘』とは、震災を忘れることなく千年先までも、孫や子の代までしっかりしたまちをつくっていきたいという願いをこめました。これから活動していただくことは、やがて朽ちてしまうコンクリート一辺倒だった防潮堤を、森による防潮堤にしていくことで、100年先、千年先までも命を守るという日本の防災から世界の防災の考え方までも変える『知恵の遺産づくり』と思っています」とお話がありました。
大西からは、「今日はエバーグリーンの皆さんに全国から参加してもらっていますが、日々当グループ各店をご愛顧いただき、チャリティにご協力いただいたお客さまや、仲間の思いも込めて、一本一本大切に植樹したいと思います」と挨拶がありました。
当日の天気は大雨でしたが、参加者一同は、その思いを受けて多様な常緑広葉樹が根を張らせることで、津波から人々の命を守る森に成長することを願い、また、植樹が亡くなった方の鎮魂にもなってほしいと、小さな苗をスコップで、一本一本丁寧に植えました。
最後に、植樹した苗に付ける、津波の被災木材や間伐材で作った「希望の木札」に、小さな苗が大きな森へと成長することを願いながら、一人ひとりが東北復興への思いを綴りました。
日本の伝統芸能である歌舞伎に着用した三越の衣裳を紹介する企画が、東京都江戸川区の「新川さくら館」で4月1日(火)~6日(日)の6日間開催されました。
江戸時代、三井財閥が創業した呉服店「越後屋」に、端を発する三越は、1907(明治40)年、歌舞伎座太夫元から芝居衣裳一切を買収し、貸衣裳業を引き継ぎ、三越衣裳部を新設しました。その後、注文に応じて衣裳専門の特別仕立てによる製作・調整・着付などを昭和20年代まで行っていました。衣裳部は1952年に廃部となりましたが、現在も多くの衣裳を保管しています。
特別企画にあたり、株式会社三越伊勢丹が所蔵する歌舞伎衣裳約300余点の中から歌舞伎界の「劇聖(げきせい)」とたたえられた九代目市川団十郎をはじめ、六代目尾上菊五郎、七代目松本幸四郎など当時の名優らが着用した演目衣裳6点を貸し出し、展示協力いたしました。
「江戸の粋を堪能する、めったにない機会になりました。」とのメッセージが寄せられました。
銅版画家であり、パブリックアートやアートプロデュースなどの仕事にも携わっているアーティスト山本容子氏が、6月25日から30日までの間、伊勢丹新宿本店7階において、自ら実践している「アート イン ホスピタル」の仕事を紹介し、ホスピタル(病院)におけるアートの必要性を考える貴重な機会となる展示会を開催されました。
ホスピタルアートは、英国などで1970年代から広まり、日本では10年前から総合病院や公立病院で導入されています。
山本容子さんが、ホスピタルアートに関心を持ったのは約20年前。病院での長い闘病生活の末に亡くなった父親が横たわっていたベッドに寝てみたところ、目に入ってきたものは、無味乾燥な天井でした。生涯の最期に見ていたものがこれだったのかということにショックを受け、以来病院という空間でのアートという問題意識が生まれたそうです。
患者さんだけでなく、その家族、医療の現場にたずさわる医師や看護師。ホスピタルにおけるアートは、そういった複雑で多様な思いをもった人々に静かに語りかけてくる、環境音楽のようなものだと山本容子さんは考えています。「病院とはどのような空間であるべきか、健常者の方も含めて、より多くの人に考えてもらえるよう、百貨店で開催しました。ホスピタルアートは病院に集う方々を癒すために、ただ好きな絵を描くのではなく、現場とのコミュニケーションによってつくりあげるものであり、アートを見て社会貢献を考えるきっかけにしていただければ幸いです」とおっしゃってくださいました。
また、山本さんは、この会場で、毎日新聞とうきょう支局で職場体験学習をしている、練馬区立関中2年生3人の取材にも快く応じてくださいました。3人にとっても患者を癒すホスピタルアートについて考える機会になったようです。
三越日本橋本店では、特別食堂をはじめとする各階レストランの厨房に、三越伊勢丹の担当者が直接入り、新規メニューに使用する食材の確認を行っています。
月に一度、三越伊勢丹の担当セールスマネージャーと担当バイヤーが、店内11カ所のレストランを巡回しており、各レストランの厨房内にて料理長と一緒に、食材の仕入伝票、産地や品種の証明書をもとに、新規メニューに使用する食材を直接確認することで、適正なメニュー表示の確認や、表示への指導を徹底し、食の安全・安心への取り組みを強化しています。
また、仕入伝票、産地や品種の証明書を保存するとともに、食材の画像の保存も新たに行うことで、お客さまのお問い合わせにも的確に対応できるよう役立てています。
2014年3月9日(日)に参加アーティストによる製作作品のチャリティオークションが三越銀座店9階銀座テラス/テラスコートで行われました。
23作品の合計落札額は2,942,866円(消費税除く)。3年目を迎える累計金額は7,783,837円になりました。
落札額は全額(消費税除く)「こども芸術の家プロジェクト」(※)に寄付され、東日本大震災の被災地の子どもたちとその家族をアートを通じて支援する活動にあてられます。
*TOKYO FRONT LINE
「才能ある東京の若手アーティストをラインナップする」「東京のアートを開発する」事を目的として2011年スタートしたアートフェア。イベントを通じて、これから東京が世界のアートマーケットに対しアピールしていく精鋭アーティストたちとギャラリーを揃え、国内外の新たなマーケットやアートコレクターの開拓をしています。
*こども芸術の家プロジェクト
東北芸術工科大学と京都造形芸術大学の共同プロジェクトで、さまざまなアートによる子どもたちの芸術する心を育む活動をしています
2013年11月~12月に、3つのクリスマスチャリティキャンペーンを実施し、 特定非営利活動法人グリーンサンタ基金へ10,874,500円寄付いたしました。
皆さまからご協力頂きました寄付金は、緑ゆたかな未来を子どもたちに送る活動を続けている「グリーンサンタ基金」を通じて、小学校や幼稚園・保育園などへの、国産木材製品の寄贈や、森林環境教育、グリーンサンタ®の森づくりに役立てられます。
※写真提供:グリーンサンタ基金(写真寄贈品は昨年のものです)
※2014年3月17日グリーンサンタ基金発表
① 三越伊勢丹グループ・協力店合計37店舗で実施された、「メリー グリーン クリスマス2013~クリスマスチャリティキャンペーン~」は、ベアサンタ BE@RBRICKストラップのチャリティ販売を実施し、合計金額は、9,636,900円になりました。2006年からスタートしたこのチャリティキャンペーンは今回で8回目を迎えチャリティ金は累計174,991,421円になりました。
② 伊勢丹各店では、「クラウスアートBOOK」チャリティ販売を実施し、合計金額は、747,800円になりました。
③ 三越各店では、「"森のポスト"からクリスマスカードを送ろう!キャンペーン」を実施し、合計金額は 489,800円になりました。
皆さまの暖かいご協力誠にありがとうございました。
2014年度は、WEBアンケートにて当社が取り組む活動として最も期待の高かった「食の安全・安心」について、毎月CSRニュースで活動状況をご紹介して参ります。
#1としてご紹介するのは、三越日本橋本店特別食堂をはじめとするレストランで毎朝実施している「料理長ミーティング」です。1日のスタートに、各レストランの料理長と三越伊勢丹のセールスマネージャー、アシスタントセールスマネージャーが集合し、その日に入荷する食材の安全面の確認や、お客さまの声などの情報の共有化を図っています。これまではレストラン店長と社員のミーティングであったものを、さらに進化させた料理長とのコミュニケーション強化は、厨房業務の確認はもちろん、調理する側の声とお客さまの声を双方向に伝える場として大いに役立っています。
現在、全国の三越伊勢丹グループ各店では、環境資源保護の一つとして、レジ袋・手付袋削減による資源の節約を目的とした、エコバッグの販売を実施しています。
2007年より新デザインで三越各店にて販売している「三越マイバッグ」は、2011年 6,312枚、2012年 4,670枚 合計 10,982枚の販売数に対し1枚当たり20円、総額219,640円を公益財団法人世界自然保護基金ジャパン(WWF)へ寄付を行いました。
2002年より伊勢丹各店舗で販売している「伊勢丹ショッピングバッグ」は、2010年から3年間の販売数である15,105枚に対し、1枚当たり約62円、総額940,000円を、店舗所在地の環境行政に役立てていただけるよう、各自治体へ寄付をしています。
2010~2012年度に販売した15,105枚、総額940,000円の伊勢丹各店の寄付金額、寄付先は以下のとおりです。
2013年度 | 寄付先 | |
---|---|---|
新宿本店 | 460,000 | 新宿区 みどり公園基金 |
立川店 | 110,000 | 立川市 |
松戸店 | 100,000 | (財)まつど 街と水辺の緑化基金 |
浦和店 | 130,000 | さいたま市「ふるさと応援」都市公園等整備事業 |
相模原店 | 90,000 | 相模原市 環境保全部 みどりのまちづくり基金 |
府中店 | 50,000 | 府中市環境安全部ごみ減量推進課 |
合計 | 940,000 |
4月14日(月)には、伊勢丹新宿本店鷹野本店長から新宿区の「みどり公園基金」に新宿本店の寄付目録を進呈。新宿区の中山区長より、「区内のみどりの保全と創出への寄付に対する感謝の意」として感謝状が授与されました。
立川店では、3月12日(水)江坂店長より立川市の清水市長へ寄付金を進呈しました。
今後もエコバッグを販売し、お客さまに繰り返しお使いいただくことで、レジ袋・手付袋の削減・資源の節約など、環境活動に努めていきます。
3月29日(土)・30日(日)伊勢丹松戸店にて、「春休み、親子で楽しむ環境イベント」を開催いたしました。三越伊勢丹の環境に対する社会貢献活動について発信するとともに、お客さま参加型の5種類の「エコワークショップ」を開催することで、楽しみながら親子で環境について考えていただくことを目的としたイベントです。
①「牛乳パックでオリジナルカードを作ろう」
(協力:全国牛乳パックの再利用を考える連絡会・全国牛乳容器環境協議会)
牛乳パックのリサイクルの大切さを考えながら、紙すきを体験し、オリジナルカードをつくりました。
②「きれいな色の種や豆を使ってタオルハンガーを作ろう」
(協力:千葉大学園芸学部)
身近な食物の種や、めずらしい豆を使って、オリジナルタオルハンガーをつくりました。
③「マイはしをつくろう」(協力:群馬県沼田市)
杉の間伐材をカンナで削り、マイはしを作りました。
「初めてカンナを使った」とおっしゃる方も多く、力加減に気をつけながら削って、ヤスリをかけ、ミツロウを塗って完成させました。
④「親子で楽しむ絵本の世界」(協力:松戸市 絵本の会 たんぽぽ)
松戸店7階ジュンク堂で定期的に「読み聞かせ」を行ってくださるボランティア団体の協力のもと、約50冊の絵本や紙芝居の中から子どもの年齢に応じたお話を選び、読み聞かせや手遊びなど楽しい時を過ごしました。
⑤「つくってあそぼう!」(協力:聖徳大学・聖徳大学短期大学部)
松戸店と連携協定を結んでいる聖徳大学短期大学部の学生のみなさんが、子供たちと一緒に牛乳パック人形やペットボトル空気砲などを作りました。
会期中はお子さま連れのお客さまを中心に、大勢の方の来場を頂き終日賑わいを見せました。当初お子さまのみ参加希望であったワークショップも、付き添いのお客さまが関心を示されて、参加される姿も多く見受けられ、年齢を問わず一緒に楽しんでいただくことができました。
イベントに関するアンケートを実施したところ、「参加しながら環境について学べてよかった」「食育についてイベントをやってほしい」「瓦礫の森のプロジェクトについて初めて知った」など、様々なご意見・ご感想をいただきました。
お客さまに当社の社会貢献活動を伝えるコミュニケーションの場のひとつとして、今後も継続して取り組んで参ります。
2014年1月22日~2月17日、(日本橋本店は24日、銀座店は23日)今回で3回目となる、「KISS THE HEART#3」を開催します。三越伊勢丹が主催し、「TOKYO FRONTLINE」によるプロデュースのもと、アートの力で継続的な東日本大震災の復興支援を行うとともに、若手アーティストの活動支援を行う、社会貢献事業です。約1ヶ月間、伊勢丹新宿本店、三越日本橋本店、三越銀座店の3店舗のショーウインドーを使い、若手アーティストの作品発表の場として開放いたします。本年度のテーマは「LOVE&PEACE with Arts」です。
また、3月9日には展示したアーティスト作品のチャリティオークションを実施、オークションの落札額の全額(消費税分をのぞく)を、「こども芸術の家」に寄付いたします。 アートには社会を動かす力があることを信じ、アートを通じて、これからの未来について考え続けます。
2006年よりスタイリスト、ファッションディレクターとして活動開始。以来、ファッション、カルチャー、ストリートの枠を超え、多方面で活躍する山口壮大さん。伊勢丹新宿本店とのこれまでの取り組みの中で、着物とモードを掛け合わせたさまざまなスタイルを提案してきました。
今回、2014年1月2日からの伊勢丹新宿本店の新春祭では本館1階ザ・ステージでの「日本の染と織×IKESHOKU展」、本館7階呉服お買場(売場)での「純国産宝絹展」の各ディレクションを担当。日本の染や織の伝統技術を受け継ぐ若い世代の職人たち(いけてる職人=IKESHOKU)による技法とクリエーターの感性を掛け合わせた、これまでにない本格的かつファッショナブルな着物の世界を表現しています。
その山口さんと、共に企画段階から関わる伊勢丹新宿本店の呉服の浅子バイヤーに今回の取り組みについてお話を伺いました。
今回の取り組みは、呉服業界の中で、今何をすべきかキャッチして、0からの創造ではなく、あるものつちかわれたものを引き出すことを楽しみながら編集した仕事だったとおっしゃる山口さん。また、危機に瀕する呉服業界の川上の人を育てていく使命がある中で、山口さんの歴史伝統を理解した上でのあたらしい提案が、ものづくりの人たち【IKESYOKU】の意識を変えることに成功したと感じたと浅子バイヤーはいいます。
日本のものづくりのよさをどのように伝え、残していくか、この取り組みに対するお二人の想いを、詳しくは下記WEBページで紹介しています。