三越伊勢丹グループでは、お客さまに安心してご来店、お買物していただくために、品質管理や安全な環境づくりに取り組んでいます。
品管テストイメージ
1.関連する法令を遵守するとともに、お客さまにご満足いただける品質をご提供するために必要な自主基準やルールを作成し、お取組先を含めた社内関係者全員に周知いたします
2.お客さまへ安全安心な商品をご提供するために、表示・外観・衛生などの点検活動を推進し、三越伊勢丹グループ社員一丸となって実践します
3.品質管理に必要な検査体制を社内に整備し、維持していきます
4.環境や資源への配慮、適正な商品調達も含め、品質管理面からのトータルサポートに取組みます
品質管理は、㈱三越伊勢丹ホールディングスの総務統括部に所属し、三越伊勢丹グループ全体の品質維持・向上に向けた役割を
担っています。食品をはじめ、繊維製品、その他雑貨製品(化粧品、靴、家具、宝石など食品と繊維製品以外全般)それぞれの
専門知識を培った社員が、お客さまアンケートでも常にご期待の上位である「商品の品質・安全の確保・正確な表示」を実現・
維持していくために、日々の業務に励んでいます。
▶三越伊勢丹グループ各種品質管理基準を運用しています
様々な商品を取扱っている百貨店が適正な商品を販売するために必要な、品質に関連する基準やルール等を策定し、
運用しています。
『三越伊勢丹グループ 食品衛生管理計画書~HACCPの考え方を取り入れた食品衛生推進活動~ 』
2021年6月に完全施行されるHACCPの制度化に向けて計画書を作成し、活動を開始しました。
『三越伊勢丹グループ品質管理基準(品質基準・検品基準・機能性基準)』
繊維・雑貨製品に関する品質全般の基準を定めて運用しています。
2020年8月には、取扱いが拡大している<マスク>の品質基準を新たに策定し、運用を開始しました。
『ホルムアルデヒドへの対応』
『特定芳香族アミンを容易に生成するアゾ染料への対応』
ホルムアルデヒドや特定芳香族アミンなどの化学物質に対する対応の記事は→こちら
▶品質向上のために様々な活動を実施しています
品質管理メンバーだけではなく、グループ全員で安全で安心な商品を販売するために行動しています。
・品質管理が専門的な視点から、催事点検や厨房点検など適時点検を行っています。
点検活動の記事は→こちら
・必要な商品知識を得ることが出来るよう、従業員などへの各種教育を実施しています
集合教育や通信教育、さらには朝礼の活用や社内掲示など、様々な形で知識向上を図っています。
最近は、パソコンやスマートフォンなどのスマートデバイスを用いたCBT化、同時双方向型講義やオンデマンド型講義など
デジタル化を図りながら、効果的な教育を推進しています。
教育内容は、<表示><法律>をはじめ、<食中毒一般知識><食物アレルギー><洗濯の知識><媒体表現のルール>
など、現場が求めている多種多様な内容に応じて実施しています。
・各種点検活動を全店で実施しています
商品事故を未然に防ぐため、開店前などの時間を使って、店頭商品の表示や外観、異物、破損などを確認し、
不適品を排除する活動(仕組み)を推進しています。
加えて、危険性が高い<アレルギー>や<針>など特定のテーマでの点検活動も行っています。
▶その他
品質管理の役割を果たしながら、安全・安心の土台作りをしっかり行っています。
・社内に検査体制を整えています
必要な時に必要な検査ができるよう、細菌検査設備をはじめ、蛍光X線分析装置、FT-IR、マイクロスコープなどの検査機器を
備えています。
・常に新しい情報を取り入れています
各種講習会に参加したり、行政や検査機関、各業界団体が発信する情報などは積極的に入手しています。
重要な情報は、社内はもちろんのこと、お取組先にも共有し、ともに良い商品を提供できるように取り組んでいます。
1 開店前にお並びのお客さまには、距離を取っていただくようお願いしました
3 アクリル板を設置(三越日本橋本店インフォメーション)
新型コロナウイルス感染拡大防止予防対策として、首都圏をはじめ国内グループ百貨店においては、
①お客さまへのお願い
②店内での対策
③店内での混雑回避
④従業員の安全確保対策
を実施しています。
店舗・従業員入口で赤外線サーモグラフィーカメラを設置しての検温や、店頭全従業員のマスク着用、従業員が一丸となり店内設備等の消毒を徹底しています。
①お客さまへのお願い
•店舗入口での体温測定(赤外線サーモグラフィーカメラ、非接触型の体温計で計測)
•店内でのマスクの着用
•お客さま同士の適度な距離の確保
•手指消毒など
•入口は館内数か所に限定してご入場いただく(入口・出口の一部は封鎖)
•店内にて、マスク着用・手洗い・社会的距離の確保を動画等で告知しお願い
②店内での対策
•定期的な店内施設及び備品の消毒→カート、買い物カゴ、手すり、什器、カウンター、試着室、ハンガーなどを定期的消毒
•飛沫防止シートの設置→食品フロアやギフトセンター等一部のカウンターやレジなど
•一部のキッズスペースや休憩所の閉鎖
•お会計時の従業員とお客さまの接触回避→現金・カード・レシートなどの受け渡しは金銭トレイで行う
サインが必要な場合は消毒済のペンを使用する
•レストランやイートインスペース以外の飲食提供の一時中止→食品フロア等の試食・試飲の一時中止
③店内での対策(混雑回避の取り組み)
夏のクリアランスセール
例年多くのお客さまがご来店される夏のクリアランスセールは、オンラインの品ぞろえを強化しながら、フロアごと、ブランドごとなど五月雨式スタートでの実施としました。お客さまには引き続き感染症対策へのご協力をお願いしつつ、混雑が予想されるお買場では一部入場制限を設けました。
物産展など混雑が想定されるイベント
事前告知による入場制限のお願いや、時間別入場、オンライン販売との連動で集中を回避しています。
店内では、通常より通路幅を確保するとともに出店業者様ごとに飛沫防止シートを設置し、お客さまが安心してお買い物を楽しんでいただけるよう、グループ内で好事例を共有し、改善しています。
④従業員の安全確保対策
•手洗い・うがい・消毒の徹底
•店頭・バックスペース・事務所においても全員マスクの着用(一部はフェイスシールド)
•出社時の従業員通用口における検温の実施(赤外線サーモグラフィーカメラ、非接触体温計)
•従業員施設における3密防止対策の実施
7月以降の都内感染者数増加に伴い、伊勢丹新宿本店を中心にさらに対策を強化しました。
・スタイリスト用フェイスシールドの確保(首都圏で累計2万枚以上を確保)
・出退勤時
時差出勤、私服での販売を許可し更衣室の混雑緩和
・休憩所、休憩中の対応
休憩所の席の間引きを増やし、間仕切り強化
窓を開け空調の増風
休憩できる場所を拡大
少人数での食事・休憩の推奨
食堂で「静かに飲食、会話時はマスク着用」とのアナウンス(ポスター・放送)を実施
各階のバックヤードの拠点に手指消毒液を増設
グループ全社でもCOCOA(厚生労働省の接触確認アプリ)の業務用スマートフォンへのダウンロード推奨をしています。
写真①20年度も感染防止対策をとりながら、オンライン・オフラインで研修をしています
写真②品質情報確認システム
「商品やサービスにかかわる法律上の知識」「事故を未然に防ぐための店頭対応」などのさまざまな従業員向けセミナーを通じ、 お客さまへ安全・安心な商品提供や法改正への対応をしています。19年度は首都圏店舗において20回の集合研修を実施、約300人が受講しました。
また、従業員がパソコンやスマートフォンで閲覧しながら学習できる動画コンテンツを配信し、計1000回以上視聴されています。
食品およびレストランにおける正しいアレルギー情報提供を徹底するため、2014年度から体制作りに取り組み、マニュアルも整備。合わせて接客力、知識向上のために通信講座を年2回実施、食品・レストラン部門のスタイリスト延べ約2,300名が受講しました(19年度実績) 。
アレルギーについてもスタッフが独自に作成した動画コンテンツを整備し、従業員がパソコンやスマートフォンで閲覧しながら学習できる体制を整えています。
※先様への配慮が必要な中元・歳暮および通年ギフト商品(延べ約一万点)のアレルギー情報等が確認できる専用サイト「品質情報確認システム」も提供しています。
写真①レストランの厨房を確認
写真③
三越伊勢丹ホールディングス 法務・コンプライアンス部品質管理では、三越伊勢丹グループ調達方針「2. 品質管理 品質管理体制に基づいて常に商品・サービスの品質向上に努めることで、お客さまの安全・安心を確かなものとします。商品・サービスの品質・安全性にかかわる必要な情報については迅速・正確に開示します。」という考えのもと、店頭のさまざまな点検活動を通じて、お客さまが安心してお買物していただける環境づくりに取り組んでいます。
品質管理では、お客さまへ販売する商品や提供する料理等をつくる厨房(首都圏約620カ所)の衛生点検を行っています。これは、お客さまに安全・安心な「食」をご提供するために、お買場(売場)のスタイリスト(販売員)と注意点を共有し、事故を未然に防ぐための重要な取り組みの一つです。品質管理担当者が、各フロアの責任者と手洗い周囲の環境や整理整頓など35項目にも及ぶ点検項目を前回の結果とともに確認し、最終結果は報告書としてまとめた上で関連部門と共有しています。
※詳しい厨房衛生点検の様子は動画で こちらからご覧いただけます。
品質管理では、法令遵守の徹底と事故を未然に防ぐため、催物会場で開催される短期催事においても、開催初日の開店前に商品・プライスカード・店頭表示、設備・環境の衛生面の点検・指導を行っています。
こうした点検は首都圏店舗で、年間延べ約170回(うち食品催事は約110回)行っています。
※詳しい催事点検の様子は動画で こちらからご覧いただけます。
関連リンク
三越伊勢丹グループ調達方針は こちら
事業継続(自助)に加え社会貢献活動(共助)の基準も認証されました
2016年12月、三越伊勢丹は百貨店で初めて、「国土強靭化貢献団体」認証(レジリエンス認証)を取得し、2018年12月には従来の「事業継続」に「社会貢献」を加えて更新取得しました。
レジリエンス認証とは、国内初の事業継続マネジメント(BCM)にかかわる組織認証制度で、内閣官房国土強靭化推進室が、「国土強靭化貢献団体の認証に関するガイドライン」に規定された「認証組織の要件」に適合していることを確認し、一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会が、事業継続への取り組みを積極的に行っている企業や自治体、学校、病院等の団体を「国土強靭化貢献団体」として認証する制度です。
当社では、事業継続計画(BCP)に基づき、大規模災害等を想定した訓練や教育を定期的に実施し、改善のための見直しを行うことにより、店舗の営業を早期に再開し、社会に貢献する仕組みを有していると評価され、百貨店で初めての認証に至りました。
また、2018年更新時には従来の「事業継続」に加え、店頭での募金活動や義援金の寄付、従業員のボランティア活動を支援する仕組み等が復旧復興に資する社会・地域貢献に向けたコミュニティ活動として評価され、「社会貢献」も加えて認証されました。
写真1
三越伊勢丹では、「自分たちの店舗は自分たちで守る」ことの重要性に鑑み、毎年首都圏各店が、各自治体の消防署主催の「自衛消防訓練審査会」に積極的に参加しています(一部の自治体を除く)。また、各店舗では法令に基づく防火防災訓練のほかに、定期的な避難訓練などを自主的に実施し、店舗の安全とお客さまが安心してご来店できる体制づくりに努めています。
2019年7月、築地本願寺境内で京橋消防署、京橋防火管理研究会主催の第50回記念令和元年度自衛消防訓練審査会が開催され、三越銀座店の代表として女子隊が出場し、「2号屋内消火栓・女子の部」で優勝しました。
女子隊メンバーは約2か月、計15回の練習の成果を発揮し的確、迅速な消火栓操法を披露し、三越銀座店女子隊のチームワーク、誠実さを消防関係の皆様をはじめ、銀座・京橋地区の多くの方々に示すことが出来ました。
お客さまの安心、安全を守るとともに、お買場での今後の活躍につながる自信も獲得しました。
ユニバーサルマナーハンドブック
三越伊勢丹グループでは人権・国籍・性別・宗教・年齢・障がい等に関わらず、あらゆる人々が活躍できる「ユニバーサル社会」の実現に向け、多様な人々や社会のニーズを的確に把握し、適切な対応を図ることをめざしています。
商品・サービス・店舗環境等における安全・安心・高い利便性でお応えするにとどまらず、お客さま一人ひとりのきめ細かなニーズに寄り添うことで三越伊勢丹の新たな付加価値を生み出すことにつながると考えています。
また「三越伊勢丹グループ人権方針」では、多様な個性を尊重し、人種・民族・国籍・信条・宗教・性別・性的指向・出身地・年齢・疾病・障がい・雇用形態等による差別や、個人の尊厳を傷つける行為は行わないことを徹底しています。
三越伊勢丹グループでは、ユニバーサルマナーが求められる理由や学ぶ理由を知り、障がいのある方々、高齢の方々に対する理解を深めるため、2018年3月に三越伊勢丹グループオリジナルの「ユニバーサルマナーハンドブック(基本編・応用編)」を策定し従業員で共有しています。ここでは概念、基礎知識、対応マナーの解説のほか、応用編では、現場ノウハウの集積(マニュアル化)で、カード払いの代筆等、現場で生じえる様々なケースへの実践例が示されており、現場における顧客サービスの均一化はもちろん、従業員研修等で活用しています。さらに日本百貨店協会と連携して、全国の百貨店へと横展開することで、サービスの一層の向上へとつなげています。2019年度から2020年8月末までに、国内グループ会社従業員約4,400名がEラーニングを受講しました。
また2017年度より民間資格であるユニバーサルマナー検定の取得を推奨し、3級352名、2級15名が取得しています。1980年代より、社内資格として手話講座全15回を自主開催し、合格者に手話バッジを授与。計228名が手話バッジ保有者として活躍しています。
基幹店舗では、アクセシビリティの向上に向け以下の設備を整えています。
ユニバーサル対応施設(伊勢丹新宿本店・三越日本橋本店・三越銀座店)