社会課題、経営会議(現:執行役会)での社内議論、お客さまをはじめとするステークホルダーからのご要望を反映させ、下記のプロセスにもとづいて、3つの重点取り組み(マテリアリティ)を特定しました。
画像1
画像2
"think good"とは、彩りある豊かな未来へ向けて「想像力を働かせ、真摯に考えることからスタートする」という想いが込められた合言葉です。2021年4月よりサステナビリティ基本方針にもとづき、
①生態系を含む地球環境や、関わる人、社会に配慮した品揃え
②4Rの推進
③文化・技術・感性の発信
の3つの柱を打ち出し、"think good"のもと、本業を通じたサステナビリティ活動を行っております。
私たちはこれからも、お客さまやお取組先、地域社会など、あらゆるステークホルダーの皆さまと共に、多様な価値観を大切につなぎ、様々な選択肢を増やすことで、持続可能な社会と彩りある豊かな未来を目指して参ります。
「think good」What's Sustainable Life?
(伊勢丹公式youtube)
(株)三越伊勢丹では、"think good"にもとづく活動機会を拡大するため、伊勢丹新宿本店、日本橋三越本店、三越銀座店、三越伊勢丹オンラインストアを中心に、年に数回"think good"を掲げたキャンペーンを開催しています。2021年4月から約1ヵ月間開催した第一弾のキャンペーンでは、「アップサイクル」をテーマに、多数のお取組先やソーシャルアクティビストの方々と共に企画を実現いたしました。その中で、気候変動対策について発信するイベントや環境に配慮した品揃え、サービスをご提案するために、82の企業および団体と商談を重ねました。
具体的取り組みとしては、アートを通じて社会問題、環境課題と向き合う美術家・長坂真護氏の展覧会を開催し、伊勢丹新宿本店では近年最大級の反響をいただきました。また、三越銀座店では、国内最大規模のサステナビリティの祭典「アースデイ東京2021」と共に、アースデイ気候サミットをライブ中継し、お客さまに加え、環境NPOからも温かいご声援を頂戴し、取り組み拡大の布石となりました。今後も活動をより深め、拡大すべく、お取組先をはじめとするステークホルダーの皆さまとの情報共有や意見交換を進めてまいります。
"think good" 3つの柱の推進事項と主な企画例
※在籍所属は2021年11月時点のものです。
2021年4月にスタートした「think good」は、私たち(株)三越伊勢丹が、お客さまをはじめとするステークホルダーの皆さまと共に「ありたい未来」やそのためにできることについて考えたいという想いを込めた合言葉です。
この合言葉のもと、大勢の方の共感と協力によって、480件を超える様々な取り組みが実施されてきました。
私は、(株)三越伊勢丹のブランディングを起案推進する部署に所属しており、本業である百貨店事業を通じて、お客さまをはじめとするステークホルダーの皆さまから、「どのような企業としてご認識いただきたいか」「そのために、私たち自身がどうありたいか」を考えてきました。
2020年、第1回目の緊急事態宣言に伴い、不安を抱えたステイホームの日々が続きました。この期間、当社グループのブランディングについて考える第一歩として、三越と伊勢丹それぞれの文献を読み、数百年の歴史の中で積み重ねられた、当社グループらしい社会貢献の取り組みの数々に深く感銘を受けました。戦前・戦後の混乱、自然災害による被害、大きな時代のうねりの中で、世のため、人のために奔走し、自然と人と文化を愛した諸先輩方の想いは、長い年月を経た今も、私たちを励ましてくれる力強いものでした。
その後、当部にて、自分たちの視点から歴史資料を再編し、同僚にシェアしたところ、瞬く間に拡散され、休業期間中にも関わらず、僅か10日で約160名の社員からメッセージが寄せられました。
歴史から学んだ(株)三越伊勢丹のこれまでと、多くの社内の声によって気付かされた私たちのこれからが重なり、百貨店は「出会い」や「機会」を生み出すプロ集団であり、「想いを届け、つなげる」ことで、より良い社会づくりに貢献してきたことを再認識しました。
企業文化や風土に学ぶ中、皆さまと共にありたい未来を描き、その一翼を担うためには、私たち自身はもちろん、すべてのステークホルダーの皆さまと共有できる、取り組みをつなげるための大きな柱が必要だという思いが、強く芽生え、多くの議論を経て、「think good」は生まれました。気候変動や生態系の変化、飢餓や貧困など、環境課題や社会課題は相互に深く影響し合っています。この複雑な状況下において、思考停止することなく、「さまざまな異なる価値観を大切にすること」そして、「異なる価値観からつくられる選択肢を増やしていくこと」を私たち自身に対するステートメントの最上段に掲げています。
2021年4月に開催した第一弾キャンペーンでは、日本最大規模のサステナビリティの祭典を主宰するアースデイ東京とタッグを組み、4月22日のアースデイ当日に、三越銀座店本館7階のシャンデリアスカイより、気候サミットをライブ配信しました。各国政府の首脳会談により気候サミットが行われたこの日、三越銀座店には、国内の環境NGOやZ世代の環境アクティビストが集まり、気候対策に対する声を発信していただきました。
新型コロナウィルス感染症予防の観点から、来場者数を制限した開催となりましたが、三越銀座店のお客さまからは、「いつも利用している三越が、未来につながる素晴らしい企画を開催してくれて嬉しい」とのお言葉をいただきました。この企画を運営するなかで印象的だったのは、出会う誰しもが、未来へ想いを馳せながら、今この瞬間を最大限楽しんでいたことです。様々な課題を解決するために、忍耐や自己犠牲を求めるのではなく、胸が高鳴るような方法を、これからも皆さまと模索していきたいと考えています。
現在は、次年度の具体的な取り組みに向けて、準備を進めています。22年度には、お客さまがより直接的に、楽しみながら、資源循環や環境保全に取り組んでいただけるよう、体験型のコンテンツを充実させてまいります。
社内でも少しずつ「think good」が合言葉として広まっており、「自分たちの会社で、本業を通じて取り組めること」を社員一人一人が日々の仕事の中で考え、自ら実践し、企画としてお客さまへお届けしています。
すべては、一人一人の想いが尊重される彩りある豊かな未来のために、いまできることを積み重ねてまいります。
三越伊勢丹グループが目指す未来を実現するために、重点取り組み①では当社グループの強みである国内外に広がるネットワークを活かしたまちづくり、重点取り組み②では脱炭素社会の実現、サプライチェーン全体での社会的責任の遵守、重点取り組み③ではダイバーシティ&インクルージョン、モチベーションの向上、ライフワークバランスの推進を重要な要素として捉え、それらを実現するために長期目標として設定しております。
2018年度より、ESG(環境/社会/ガバナンス)、SDGs(持続可能な開発目標)の視点を踏まえ、環境対策を含めた従来のCSR活動のマネジメント体制を大幅に見直しました。CEOを議長とする「サステナビリティ推進会議」を創設し、トップのリーダーシップのもと、事業を通じた社会的課題の解決と企業価値向上を両輪とする持続可能な経営を目指します。
三越伊勢丹グループのサステナビリティ活動の方向性・重点取り組み等について、グループ全社での推進・浸透を図る会議体。CEOを議長とし、部門長(ビジネスユニットの代表者)、関係会社代表者で構成。2020年度は、1回開催。
サステナビリティ推進会議傘下の部会で、CAOを議長とし、各社・各店総務部長などの所属長(ビジネスユニットの構成組織の長)からなるサステナビリティ施策推進のための会議体。2020年度は、2回開催。
● グループ全体のサステナビリティを推進するにあたり、リスク・機会の確認や必要な方針策定
● 気候変動対応を含むマテリアリティに関する長期計画とKPIの進捗確認
● グループ各社におけるESGへの取り組みについての事例共有、論議、モニタリング
● ESGにおける最新の知見を共有化